別業べっそう)” の例文
「ともかく、ここでは路傍ですから……、そうだ、ほど近い私の別業べっそうまでお越し下さい。とくと、ご相談もありますから」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なぜ、そんな意外な顔をなされるのか。ここはそれがしの別業べっそう竹裏館ちくりかんのすぐ前ですのに」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
城下町の堀川添いに、彼は、これから訪れようとする人の閑雅な別業べっそうを見て立った。それは以前、小さい寺であったのを、信長の従兄弟いとこ因幡守いなばのかみが、別宅に造り直した家だった。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)