分配わけ)” の例文
となりにならんでいる女の子と、副食物おかず分配わけっこの相談までしてあったのに——机の上には、新らしい小さな箸箱はしばこ茶呑ちゃのみ茶碗が出ている——
と笑つて「処が妙でせう、弟の奴等、今では私が分配わけてやつた物を大概無くしてしまつて、それで居て矢張り小ぽけな村を ...
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
し其がならぬ揚合には、もつとも悩んでる多くの兄弟姉妹の上に分配わけるのが一番道にかなつた仕方かと思ふのでネ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
かけければ重四郎は三五郎を同道どうだうして立歸り此ほどうばひ取し金子の中百兩を三五郎に分配わけ遣殘やりのこりの四百兩を懷中くわいちうなし是迄の所に居るは心惡こゝろわるし一先上方へ立越たちこえて何處へか身を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
なめし賃が高くなければ、何かにこしらへて、分配わけても好いとはいつてゐたけれど。
夏の夜 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)