“出車(だし)” の例文
あたしたちは吃驚(びっくり)しているうちに、見物が抱上げて出車(だし)の上の人たちの手に渡してくれた。無論上にはお金坊もおよっちゃんもいた。
ひぢりめんのくくり猿をつけた大巾(おおはば)ちりめんの大旗や、出車(だし)もでた。縮緬(ちりめん)ゆかたのお揃いもある、しぼりの揃いもある。
ある日もアンポンタンはおまっちゃんと四ツ角で、その大人の、目覚(めざま)しい狂奔(きょうほん)を見物していた。すると、帝釈様(たいしゃくさま)の剣に錦地(にしきじ)の南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)の幟(のぼり)をたてた出車(だし)の上から声をかけたものがある。
「いやだねおやっちゃん、私の顔に出車(だし)でも通るのかね。」