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凝集
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ぎょうしゅう
ふりがな文庫
“
凝集
(
ぎょうしゅう
)” の例文
しかもなお、この猿の形をした大きな存在が地上の生活に役立つものとなるためには、五行山の重みの下に五百年間押し付けられ、小さく
凝集
(
ぎょうしゅう
)
する必要があったのである。
悟浄歎異:―沙門悟浄の手記―
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
のみならず、西海の反師直がたも、みなその一幕下に
凝集
(
ぎょうしゅう
)
され、尊氏の意図は、かえって思いもしなかった自分からの離反者を
漠々
(
ばくばく
)
たる彼方に見出だす結果となっていた。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは静かに、円周を描くようにひろがり、やがてじりじりと一点に
凝集
(
ぎょうしゅう
)
し、はっきりとその形をあらわした。甲斐はじっと坐ったままでいて、やがて低く、口の中で
囁
(
ささや
)
いた。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
亡妻への追慕、虚妄化された幸福、今の味気ない日常、世俗的な幸福への漠然たる嫉妬、それらの混然たる総量が、幻の痣を核としてぎっしりと
凝集
(
ぎょうしゅう
)
してしまったというわけでした。
Sの背中
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
倒逆し
凝集
(
ぎょうしゅう
)
した彼の顔の背後にも、精神病院の灰色の建物がうつっている筈であった。写真は不馴れと見えて、中山は首をかしげたり、機械を傾けたりして、なかなかはかどらなかった。——
黄色い日日
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
凝
常用漢字
中学
部首:⼎
16画
集
常用漢字
小3
部首:⾫
12画
“凝”で始まる語句
凝
凝視
凝然
凝乎
凝結
凝固
凝議
凝脂
凝塊
凝滞