トップ
>
凛冽
>
りんれつ
ふりがな文庫
“
凛冽
(
りんれつ
)” の例文
雪を
孕
(
はら
)
んだ
凛冽
(
りんれつ
)
たる風が颯と一陣吹いて来た、対岸の山の中腹から、
濛々
(
もうもう
)
たる
吹雪
(
ふぶき
)
が渦を捲いて、竜巻のように空へ昇ると
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
凛冽
(
りんれつ
)
という文字のぴたりはまるもので、皮膚をさき骨をさすかと思った。さっきまでは登っていさえすれば温かかった。
新潮記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
凛冽
(
りんれつ
)
たる開拓の意志が、目下の、腹にこたえるさまざまな感情を殺さねばならぬと思うのだ。他日計画の成ったとき、今日の冷酷さを思い描いて歓びを感ずるために。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
オペラは欧洲の本土に在っては風雪
最
(
もっとも
)
凛冽
(
りんれつ
)
なる冬季にのみ興行せられるのが例である。それ故わたくしの西洋音楽を聴いて直に想い起すものは、深夜の燈火に照された雪中
街衢
(
がいく
)
の光景であった。
帝国劇場のオペラ
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
雪は小止みにはなったけれど嵐はいよいよ勢いを加え、
横撲
(
よこな
)
ぐりに襲って来る。寒気は文字通り
凛冽
(
りんれつ
)
である。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
江戸には霜月までいたが、「どんな幸運でも転げている」といわれるのに反して、それまでの何処よりも生活は厳しく、田舎から出た者には人情も風も
凛冽
(
りんれつ
)
だった。
足軽奉公
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
この山国の冬の初め、寒風
凛冽
(
りんれつ
)
と吹く中を
単衣
(
ひとえ
)
さえ纏わぬ勇気あればこそ病魔も恐れて立ち去ったのじゃ。武兵衛における赤裸はその方達における鎧冑、すなわち身を守る道具なのじゃ
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“凛冽”の意味
《名詞》
寒気が厳しいさま。凛烈。
(出典:Wiktionary)
凛
漢検1級
部首:⼎
15画
冽
漢検1級
部首:⼎
8画
“凛”で始まる語句
凛々
凛
凛然
凛烈
凛乎
凛寒
凛凛
凛々敷
凛〻
凛凄