凄寥せいりょう)” の例文
夜の十時頃日記をしたためつつ荒屋の窓から外を眺めますと、明月皎々こうこうとして大樹の上を照らして居るに河水潺々せんせんとしてなんとなく一種凄寥せいりょうの気を帯びて居ります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
あたりの凄寥せいりょうとした夜気が、血腥ちなまぐさくドロドロとよどんだ。
鉄路 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)