其奴等そいつら)” の例文
鉱蔵 其奴等そいつら騙賊かたりじゃ。また、騙賊でのうても、華族が何だ、学者が何だ、かてをどうする!……命をどうする?……万事俺が引受けた。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
坊主も、百姓も、有らん限りの動物がそろうて、其奴等そいつらが狭い船の中で、酒を飲み、博奕ばくちをする。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
かたきねらうたんとて先生と同道どうだうなし元栗橋もとくりばしゆかんとの相談さうだん最中さいちうは全く其奴等そいつら三人を土手迄どてまで引出しばらして仕舞ふ計略けいりやくならんと悟りし故助太刀せんと先へまはり此處にて待伏したればこそ此始末このしまつかたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「およそ其奴等そいつらがなす業じゃ。夜一夜踊りおって騒々しいわ、畜生ども、」
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)