六個むっつ)” の例文
僕は民さん一寸ちょっと御出でと無理に背戸へ引張って行って、二間梯子にけんばしごを二人でにない出し、柿の木へ掛けたのを民子に抑えさせ、僕が登って柿を六個むっつ許りとる。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
青澄んだ空の只中を黄色く光って行く飛行機を仰いだ……そのあとから白い輪廓ばかりの死美人の裸体像が六個むっつほど、行儀よく並んですべって行くのを見た。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)