傍眼はため)” の例文
傍眼はためで見ても清々すがすがしい程、仲よく、打ち興じて、語り合っている様子に、ほッと胸をなでおろしていた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
桑十はその鼾声いびきに驚いて時折眼をさました程だった。——が、考えてみると、毎日、栗原山の上まで通った肉体の疲れと心労は、傍眼はために見ていてさえ並大抵ではなかった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信長はひどくそれが嫌いで、わき道のはなしばかり答えている使臣には、傍眼はためにもわかるほど眉に焦々いらいらといやな気色をただよわせる。それでも気づかずに無駄をいっていると
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いわゆる、おめでたい男に、傍眼はためからは、見えもしよう。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)