ともがら)” の例文
いな、こはわれ此処にて拾ひしなり」「否、爾が盗みしなり。見れば頸筋に輪もあらず、爾如き奴あればこそ、撲犬師いぬころしが世にえて、わがともがらまで迷惑するなれ」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
これらは愚俗ぐぞくのことばにて、吾がともがらはとらずとて、戸をして入りつも其の人を見るに、あるじがかたりしにたがはで、一六なみの人にはあらじを、病深きと見えて、おもては黄に、はだへ黒く
... かれ頃日このごろはわれなずみて、いと忠実まめやかかしずけば、そを無残に殺さんこと、情も知らぬ無神狗やまいぬなら知らず、かりにも義を知るわがともがらの、すに忍びぬ処ならずや」「まことに御身がいふ如く、 ...
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)