俥上しゃじょう)” の例文
傍若無人ぼうじゃくぶじん俥上しゃじょうの声、日本ムスメの貞操と、シンガポール、蘭領らんりょうあたりの女のそれとの値段の比較や、いわゆる、大和やまとなでしこの、低級さ、だましよさ、肌のよさ、髪あぶらのくささなどを
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
俥上しゃじょうから捨てる葉巻の吸いかけを見ると、きっと、パンへ飛びつく痩せ犬のように、頭から南京米ナンキンまいの麻袋をかぶっている男が、とびのようにあらわれて、さらい取るように、自分の口へ横にくわえた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)