佐和山さわやま)” の例文
ふたたび姉川の戦場を一巡し、横山城に詰めている木下藤吉郎に会い、各所の押えとして残っている味方の部隊に令を飛ばし、佐和山さわやまの城を攻囲した。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今度が二度目の近江路おうみじの景色に見入りながら、去年の九月雪子と上京した時に、瀬田の長橋や、三上山や、安土あづち佐和山さわやまの城跡などを教えて貰ったことを思い出していたが
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
この勝家かついえが冬ごもりのまを、おにのいぬまと思うて、猿面さるめん秀吉ひでよしがすき勝手なふるまい。この書状しょじょうのようすでは、佐和山さわやまをおとしいれ、長浜の城まで手をだしてまいったらしい。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
丹羽長秀の本拠ほんきょ佐和山さわやまを攻めさせてこれを収め、秀吉の城長浜も同時におとしいれた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
垂井たるいでは、ここにも休息の屋形をしつらえて、犬山の御坊——去年武田家の質子ちしから送り帰された信長の末子が——待ちもうけ、やはり一献進上の儀があり、今洲いますでも、佐和山さわやまでも、山崎でも
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
佐和山さわやま城に達していた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)