“伝馬役”の読み方と例文
読み方割合
てんまやく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある伝馬役てんまやくの門口にも立って見た。街道に添う石垣の片すみによせて、大きなたらいが持ち出してある。馬の行水ぎょうずいもはじまっている。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「そのほうの下役、仙波阿古十郎というは、まことに奇妙なやつの。もと甲府勤番の伝馬役てんまやくであったと申すが、なにしろ、ふしぎな理才を持っておるよし」
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
それから、宿しゅく伝馬役てんまやくと在の助郷すけごうとはわけが違う、半蔵さまはもっと宿の伝馬役をいばらせてくだすってもいい。そういうことを言うんです。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)