二朱にしゅ)” の例文
二朱にしゅかねをお絹から貰って、お此は又おどろいた。お絹は剰銭つりはいらないと言った。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
私は今こそ借金を払ったあとでなけなしの金を何でも二朱にしゅ一歩いちぶ出して、そのセメンシーナをかって母に服用させて、れがいたのか何かわからぬ、田舎いなか医者の言うことももとより信ずるに足らず
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
二朱にしゅもってゆくと酒と飯が出たものだった。
日本では二十四もんか三十文と云うその牡蠣が、亜米利加では一分いちぶ二朱にしゅもする勘定で、恐ろしい物の高い所だ、あきれた話だと思たような次第で、社会上、政治上、経済上の事は一向いっこう分らなかった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)