中有ちう)” の例文
ツと思はず聲を出した時、かの聲無き葬列ははたと進行を止めて居た、そして棺を擔いだ二人の前の方の男は左の足を中有ちうに浮して居た。其爪端つまさきの處に、彼の穢い女乞食がどうと許り倒れて居た。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ツと思はず声を出した時、かの声無き葬列ははたと進行を止めて居た、そして、棺を担いだ二人の前の方の男は左の足を中有ちううかして居た。其爪端つまさきの処に、きたない女乞食がだうと許り倒れて居た。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)