“不敏”の読み方と例文
読み方割合
ふびん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宮、貴様は自殺を為た上身を投げたのは、一つの死ではあきたらずに、二つ命を捨てた気か。さう思つて俺は不敏ふびんだ!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「宗輔は不敏ふびんかもしれませんが男です、そのような大事について、たとえ母親にもせようちあけるようなみれん者なら、わたくしはわが子とは申しません」
もっとも彼は二三暗示めいた言葉を洩らさぬではなかったが、不敏ふびんな私には、その暗示を解釈する力はないのだ。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)