“万吉”の読み方と例文
読み方割合
まんきち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
矢川文一郎に嫁したくがは、この年長男万吉まんきちを生んだが、万吉は夭折して弘前新寺町しんてらまちの報恩寺なる文内ぶんないが母の墓のかたわらに葬られた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「妙な奴だ、手配をしてやるというのにズレちまった。はてな? ……」目明しの万吉まんきち、また何か幻想を描いて、根よくそこらを歩きだした。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ですが、決してこちらさまへ、ご迷惑をおかけ申しは致しません」と、まげからはずした手拭を折り畳んで、縁先へ腰を入れた男は、目明し万吉まんきち、彼であった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)