一義いちぎ)” の例文
先主の垂訓すいくんにも、わが家は分を守るを一義いちぎとし、天下をのぞむなかれといましめられておられる。いかに富強でも中国は辺土に過ぎず、中央をむる利は持たない。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それがしが望みというは、せっかく人として生れ、人の生涯の終りにも近づきおれば、このにあたって、人たるの道を踏みはずしたくない、という一義いちぎに極まりまする。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)