一炊いっすい)” の例文
宣る玄斎とかいう入道に惜しいところでさえぎられたのも今から思えば一炊いっすいの夢のほんの一ときの栄華であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……君があの烈しい恋の酩酊めいていから醒めたからって、……別に俺が君に対して何を云うことが出来よう?……かしこ過ぎて、ここ現実おつつの園に戻りきたれば、何事もみなはかなき一炊いっすいの夢だ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)