一条ひとくさり)” の例文
旧字:一條
怖ろしい無理押付おしつけであつたのは今だに老人としよりの一つ話に残つてゐる事だが、その慌しい没落について、一条ひとくさりの小説めいた話がある。
でも、今はそれどころではないので、壺のことは、丹下左膳という得体の知れない人斬り狂人におさえられてしまったと、その一条ひとくさりをざっと物語ると、ジッと眼をつぶって聴いていた丹波
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
……自分介抱するよって、一条ひとくさりなと、可愛い可愛い女房おかみはんに、沢山たんと芝居を見せたい心や。またな、その心を汲取くみとって、うずら嬉々いそいそお帰りやした、貴女の優しい、仇気あどけない、可愛らしさも身に染みて。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)