“一喫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっきつ66.7%
いつきつ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
義元は、早くも同朋の者がかしてさし出した茶を一喫いっきつしながら、何か、石火矢いしびやでも撃ったようなとどろきに、眼をうごかした。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女に付きまとっていた家雀いえすずめは、兼好の膝や机の上に移って、彼が食べこぼす麦粉を拾ってついばむことで夢中になり、彼は一喫いっきつの茶のうちに、ふと、彼女の俯し目がちな面に
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渡部の声は激動せり、其面そのかほは赤く輝けり、冷茶一喫いつきつ、彼は其の温清なるまなこを再び紙上に注ぐ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)