“わしづか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鷲掴90.9%
鷲抓3.0%
鷲握3.0%
鷲攫3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見向きもしないで、山伏は挫折へしおつた其のおのが片脛を鷲掴わしづかみに、片手できびす穿いた板草鞋いたわらじむしてると、横銜よこぐわへに、ばり/\とかじる……
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
鷲抓わしづかみに引っくるめてその特色を最も簡明な形式で頭へ入れたいについてはすでに幼稚な頭の中に幾分でも髣髴ほうふつできる倫理上の二大性質——善か悪かをりきめてこの錯雑さくざつした光景を
中味と形式 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何か書類のようなものを鷲握わしづかみにして読みはじめたと思ったらすぐ終った。右報告、と捨てぜりふのように、さも苦々しく言い切って壇を下りると、またがやがやと騒ぐ声が一しきりした。
議会の印象 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その作物の大体を鷲攫わしづかみにして、そうしてもっとも顕著に見える特性だけを目懸めがけて名を下したまでであります。
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)