“わきで”の漢字の書き方と例文
語句割合
湧出100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蔵王山ざわうさんふもと湧出わきでる硫黄泉の湯尻ゆじりが、一つの大きい滝瀬をなして流れてゐる。それが西に向つて里へ里へと流れ下つて、金瓶村の東境ひがしざかひに出るとそこから急に折れて北へ向つて流れる。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
たとえようもなく清洌せいれつな純粋な漢の国土への愛情(それは義とか節とかいう外から押しつけられたものではなく、おさえようとして抑えられぬ、こんこんと常に湧出わきでる最も親身な自然な愛情)がたたえられていることを
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
気のせいで、浅茅生を、縁近えんぢか湧出わきでる水の月のしずく点滴したたるか、と快く聞えたのが、どくどく脈を切って、そこらへ血が流れていそうになった。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)