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りょひ
諭吉は、べつにけらいなどいりませんが、
藩からけらい
一人ぶんの
旅費がでましたので、
塾のなかまに、だれか
江戸へいきたいものはないかといいますと、
岡本周吉と
原田磊蔵という
友人が
しかし、
旅をしている
間に、
持っているだけの
旅費を
使いはたしましたから、この
町で
働いて、また
旅をしようと
思っています。
それで、
故郷に
帰る
旅費にでもなればいいということを——
心のうちでは、そんなになるとは
思わなかったけれど——いったのでありました。