“よそもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
他所者40.0%
他国者35.0%
他郷者10.0%
他者5.0%
他処者5.0%
余処者5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてあとにはまだこの土地に馴染なじみのない他所者よそものの別荘番が残って、村人からも忘れられたように、ひっそりと暮らしているきりです。……
朴の咲く頃 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
他国者よそものだけに、江戸には身寄りも無いらしく、かつて親類の噂などを聞いたことも無いと云った。
半七捕物帳:47 金の蝋燭 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
他郷者よそもの」で気心が知れないからであるが、その上、てんかん持ちの少年が、時どき、道路といわず、畑といわず、口から泡を吹いて、土の上にぶっ倒れるのも、薄気味がわるかったのである。
南方郵信 (新字新仮名) / 中村地平(著)
他者よそものとは立合わぬ」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
他者よそものか」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だからこの方面には歴史的、記念式命名とも名づくべきものがいろいろできて、土地の人の面白がった割には他処者よそもの・後世人にはむつかしい地名が交って来たのである。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
町の美術商では二万円くらいならというんですが……私は或る随筆を読んであなたに買って貰えば余処者よそものの手に渡るよりも嬉しいと思って上ったのだとかれは言った。
陶古の女人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)