“やまびる”の漢字の書き方と例文
語句割合
山蛭100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木から落ちる山蛭やまびるに、往来ゆききの人に取りつくぶよに、つよい風に鳴る熊笹くまざさに、旅するものの行き悩むのもあの山間やまあいであるが、音に聞こえた高山路はそれ以上の険しさと知られている。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
大密林の中で山蛭やまびるにくいつかれながら、いわゆる現地自活をやっていたのである。
又は露多き苔道こけみちをあゆむに山蛭やまびるひいやりとえりおつるなど怪しき夢ばかり見て覚際さめぎわ胸あしく、日の光さえ此頃このごろは薄うなったかと疑うまで天地を我につれなき者のよう恨む珠運しゅうん、旅路にかりそめの長居ながい
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)