“みおつくし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
澪標66.7%
水尾木16.7%
澪木8.3%
澪標木8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空を往来する精霊しょうりょうのためには、まことに便利なる澪標みおつくしであるが、生きた旅人にとってはこれほどもの寂しいものはない。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
霧の底から海があらわれ、霧の上から朝のがさんさんと射る。一の二の洲の水尾木みおつくしも、順に点々と明け放れて、潮の満ち満ちてきた安治川一帯、紺の大水たいすい金泥こんでいを吐き流したよう。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「えらいとこを、見られたな。なアにね、ここの二階から眺められる住吉の高燈籠や澪木みおつくしなど、えもいわれぬ景色なので、柄にもなく、歌の一つもんでやろうかと思ッてさ」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒をつんで、おんなをのせて、川尻の澪標木みおつくしのあたりまで浮かび出るのである。
治郎吉格子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)