“ほうるい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
堡塁88.2%
砲塁11.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
応接間の長椅子や安楽椅子の重いのを、四人がかりで彼方此方へ動かしてつなぎ合せたり積み重ねたりして堡塁ほうるいや特火点を作り、空気銃を擬してそれを攻撃する。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
勝負ノ壇は、崖から谷のなだれへむかって、凸字形に築出つきだしてある武者足場の、小さい堡塁ほうるいなのである。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北の山々は夜のころもをまだ脱がぬと見えて、くずれかかった砲塁ほうるいのような黒雲くろくもうずたかく拡がっていた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
黒門口の番小屋の脇に積みかさねてある畳の砲塁ほうるいたてにして、広小路の敵を、狙撃そげきしていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)