“べそ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
泣面77.8%
泣顏22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「勿論、あまもなに泣面べそかないで一昨日おとといった。」と煙管きせるをこつこつ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤ん坊は眠り足らず、銀子のひざ泣面べそをかき、ぐずぐず鼻を鳴らし口をゆがめているので、銀子も面白く、どの赤ん坊もこうだったと、思い出すのだった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
鳶職とびしよくである人一倍弱氣で臆病な亭主も、一刻も速く立退いて行つて欲しいと泣顏べそを掻いて、彼等にそれを眼顏でうつたへた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
一人の子供が泣顏べそをかいてそれを見てゐた。と忽ち、圭一郎の胸は張裂けるやうな激しい痛みを覺えた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)