“ぶいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無音71.4%
不音28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無音ぶいんのかしわ手……。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
『——話し好きな年老としよりでな、それに、五、六年ほど、無音ぶいんのまま会わなかったのだから、離さぬのだ。済まないが、一足先きに行ってくれないか、宿をめておいて、晩方ばんがた、落ち合おう』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「今日までご不音ぶいんの罪、どうぞ、おゆるし下さいまし、この、この通りでござりまする。どうぞ、憎い奴と、お叱り下さいましょう」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
壽阿彌は其年の冬のうちに弔書を寄すべきであるのに、翌文政十一年の春まで不音ぶいんに打ち過ぎた。その詫言わびことを言つたのである。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
次に書中に見えてゐるのは、不音ぶいんのわび、時候の挨拶あいさつ、問安で、其末に「貧道無異に勤行仕候間ごんぎやうつかまつりそろあひだ乍憚はゞかりながら御掛念被下間敷候ごけねんくださるまじくそろ」とある。勤行と書いたのは剃髮後ていはつごだからである。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)