“びゃくれんげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
白蓮華80.0%
白蓮花20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白蓮華びゃくれんげ……とでも申しましょうか、この白さの深いこと、可愛いじゃありませんか。この十坪ばかりのところは、すっかり桜草の一族で固めて、他人を入れまいとしておりますよ。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
紅蓮こうれん一茎ひとえだ白蓮華びゃくれんげの咲いた枯田かれたのへりに、何の草か、幻の露の秋草のあぜを前にして、崖の大巌おおいわに抱かれたように、巌窟いわむろこもったように、悄乎しょんぼりと一人、淡くたたずんだおんなを見ました。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
葬儀でもした後と見え、祭壇をこしらえた一段高いところに作付つくりつけの燭台に蝋燭が燃え残り、床の上には棺に供えた団子トワンツーや供養の金箔紙ターキン白蓮花びゃくれんげの仏花などが落ち散って無残に踏躪ふみにじられている。