“ひまわり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
向日葵90.0%
日向葵6.7%
日葵1.7%
日輪草1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夏の日ざかりに向日葵ひまわりが軒を越えるほど高く大きく咲いたのも愉快であったが、紫苑が枝や葉をひろげて高く咲き誇ったのも私をよろこばせた。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「新緑の間」だの「白鳥の間」だの「向日葵ひまわりの間」だの、へんに恥ずかしいくらい綺麗きれいな名前がそれぞれの病室に附せられてあるのだ。
パンドラの匣 (新字新仮名) / 太宰治(著)
公園じゅうにアイスクリーム売りの手押車と向日葵ひまわりの種、糖果コンフエクトなどを売る籠一つ、あるいは二尺四方の愛嬌よき店がちらばった。
赤い貨車 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
大村も英二も、火星を覗きにかけつける筈になっていた天文台のことも忘れ、夕闇に浮んだ窓辺の向日葵ひまわりをしのぐ巨大な菊の花に見入っていた。
火星の魔術師 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
夏の日ざかりに向日葵ひまわりが軒を越えるほど高く大きく咲いたのも愉快であったが、紫苑が枝や葉をひろげて高く咲き誇ったのも私をよろこばせた。
漆の木、淡竹、虎杖いたどり、姫日向葵ひまわりの葉、そうした木草の枝葉が強い風に掻きまわされ、白い縄のような雨水に洗われて物凄かった。
変災序記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この樹木の多い緑深い静かな町のとある垣根を越えた幾本かの日向葵ひまわりの花が、しずかに朝日をあびながらゆらりと揺れているのが、特に山の手の朝らしく目に触れた。
或る少女の死まで (新字新仮名) / 室生犀星(著)
あるいは庭に咲く日向葵ひまわり、日夜我らの親しむ親や子供の顔。
院展遠望 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
陽ざかりの日向葵ひまわりの花のような、どこにもかげのない明るい顔だちは、以前とすこしも変わらないが、いったい、どんなお化粧の仕方をするのか、唇などはいかにも自然な色に塗られ、頬はしっとりと落ちついた新鮮な小麦色をしている。
キャラコさん:06 ぬすびと (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
しかれども日葵ひまわりつねに太陽に向う如く、磁針が恒に北を指す如く、川流の恒に海に入る如く、彼の心は恒に家庭に向ってはしれり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
けれど出窓のところに紅雀べにすずめがいたり、垣根のわきに日輪草ひまわりが咲いていたりすると、きっと立止って、珍らしそうに眺めたり、手に触れるものは、きっと触って見るのでした。