“ひとすみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
一隅100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かかり合いになるまいと、船の一隅ひとすみへかたまって縮み上がっていた乗合客は、彼らの狼狽ぶりに、こわばっていた神経のどこかをくすぐられたが、誰もくすりとも声を出さなかった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つつましやかな氣持で甲板かんぱん一隅ひとすみにぢつとたゝずみながら、今まで心の中に持つてゐた、人間的なあらゆるみにくさ、にごり、曇り、いやしさ、暗さを跡方あとかたもなくふきぬぐはれてしまつたやうな
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
そして、店の一隅ひとすみに、さっき立花先生がもちこんだ、あの大花瓶だいかびんもおいてあった。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)