“ひきがけ”の漢字の書き方と例文
語句割合
引掛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
石田は司令部から引掛ひきがけに、師団長はじめ上官の家に名刺を出す。その頃は都督ととくがおられたので、それへも名刺を出す。中には面会せられるかたもある。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
もう役所は午引ひるびけになっている。石田は馬に蹄鉄ていてつを打たせに遣ったので、司令部から引掛ひきがけに、紫川むらさきがわ左岸さがんの狭い道を常磐橋ときわばしの方へ歩いていると、戦役せんえき以来心安くしていた中野という男に逢った。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)