“ひおけ”の漢字の書き方と例文
語句割合
火桶100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小さな火桶ひおけを間にして、さし向いに坐ると、太宰はながいこと黙っていたが、やや暫くして「金はどれほどやったのか」と口を切った。
日本婦道記:尾花川 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「今日よりはお獄舎ひとやへ、夜の灯も、火桶ひおけ(火鉢)も差し上げますゆえ、昼や御寝ぎょしの座までも、充分おしのぎよいように、お用いください」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
木枯こがらしさけぶすがら手摺てずれし火桶ひおけかこみて影もおぼろなる燈火とうかもとに煮る茶のあじわい紅楼こうろう緑酒りょくしゅにのみ酔ふものの知らざる所なり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)