“ひえびえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
冷々96.7%
冷冷3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大地は、冷々ひえびえしていた。——ひょっとして、自分のあるいている今の闇が——あの世という冥途よみの国ではあるまいかなどと思った。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、音もなくカーヴを廻りきり、冷々ひえびえとした夜風の中に、遠く闇の中に瞬く、次の駅の青い遠方信号が、見えて来ると源吉は
鉄路 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
平三郎は刀の異状に力を得て、若党と三人で松明たいまつけて庭の隅隅すみずみを調べて廻った。曇った空に鬼魅きみ悪い冷冷ひえびえする風が出ていた。庭には何の異状もなかった。
水面に浮んだ女 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)