“はたざお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
旗竿92.9%
旗棹7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旗男は義兄を助けるために、なにか手頃てごろの得物がないかと、湯殿の中を見まわした。そのとき眼にうつったのは、ななめに立てかけてある長い旗竿はたざおだった。
空襲警報 (新字新仮名) / 海野十三(著)
高く差し上げた旗が横になびいて寸断寸断ずたずたに散るかと思うほど強く風を受けたのち旗竿はたざおが急に傾いて折れたなと疑う途端とたんに浩さんの影はたちまち見えなくなった。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と半ばつぶやき呟き、さっと巻袖のしゃくを上げつつ、とこう、石の鳥居の彼方かなたなる、高き帆柱のごとき旗棹はたざおの空を仰ぎながら、カタリカタリと足駄を踏んで、斜めに木の鳥居に近づくと、や! 鼻の提灯ちょうちん
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)