“のうしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
濃州85.7%
能州14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家康が濃州のうしゅう金山かなやまの城主森忠政もりただまさを信州川中島に転封てんぽうしたおり、その天守閣と楼櫓やぐらとを時の犬山城主石川光吉に与えた、それをあくる年の五月に木曾川をくだしてこの犬山に運び
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「今はあらそふ者もなければ、義竜自ら濃州のうしゅうの守護となつて、悪人ながら威勢ありしに、ためしすくなき大罪人だいざいにんのむくいにや、幾程なく永禄四年に義竜たちまち悪病をわずらひ、死去しけり」
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
能州のうしゅう末森城すえもりじょうは、敵の七尾ななお金沢かなざわをむすぶ街道第一の要害。——津幡つばた鳥越とりごえなどの小城を幾つ踏みつぶすよりも、そこ一つの方が、はるかにまさるぞ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もし、助右衛門殿が、佐々どのへ、城をひらいて、お扱いをまかさるるならば、能州のうしゅう二郡の領主に封じ、黄金一千両を進上しようと、成政様も申しておられる。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)