“ねあせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
盗汗55.0%
寝汗15.0%
寢汗10.0%
盜汗10.0%
偸汗5.0%
時々寝汗5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(一度測ったら七度六分あったので、それきり測らないのである)医者にも診て貰わないことにしている。盗汗ねあせくことも始終である。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
大木は「日光へ行くなどと少し無法じゃないか。」と小言こごとをいう。矢野は元気よく「なにだいじょうぶです。」と答えたものの、じつは帰った翌日あたりから、寝汗ねあせをかくようになった。
廃める (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
寢汗ねあせの香、かなしさよ。よわき子の齒ぎしり。
そぞろごと (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
盜汗ねあせも出た。さうして三時間も續けて仕事をするか、話をすると、未だ嘗て覺えたことのないがつかりした疲勞が身體を包んで、人のゐない處へ行つて横になりたいやうな氣分になつた。
第十八号室より (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
寝衣ねまきに重ねた白地の単衣ひとえがじっとり偸汗ねあせに黄ばんで蒲団をまくると熱くさい息がむれているくらいであったが、痩せ我慢の強いお照は平気で叔父のところへ寄って行った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
夜になると時々寝汗ねあせをかく。汗で眼がさめる事がある。真暗まっくらななかで眼がさめる。この真暗さが永久続いてくれればいいと思う。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)