“にょぼさつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
女菩薩60.0%
如菩薩40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あたりをさぐって、そとにでれば、夜は四こうやみながら、空には、女菩薩にょぼさつたちの御瞳みひとみにもる、うるわしい春の星が、またたいている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美術の淵源地えんげんち、荘厳の廚子ずしから影向ようごうした、女菩薩にょぼさつとは心得ず、ただ雷の本場と心得、ごろごろさん、ごろさんと、以来かのおんなを渾名あだなした。
開扉一妖帖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
登竜門というものは、ひとを市場へ一直線に送りこむ外面げめん如菩薩にょぼさつの地獄の門だ。けれども僕は着飾った苺の悲しみを知っている。そうしてこのごろ、それを尊く思いはじめた。僕は逃げない。
ダス・ゲマイネ (新字新仮名) / 太宰治(著)
華厳経けごんきょう外面げめん如菩薩にょぼさつ内心ないしん如夜叉にょやしゃと云う句がある。知ってるだろう」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)