“にしみなみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
西南100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうちにふゆけて、だんだんはるちかづいてまいりました。あるのこと、西南にしみなみそらのすそが、雲切くもぎれがして、そこから、なつかしいだいだいいろそらが、かおしていました。
春になる前夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
道は少し北へ曲つて、長屋の間を行くこと半町ばかりにして火の見梯子の立つてゐる四辻に出る。このあたりを大音寺前と称へたのは、四辻の西南にしみなみの角に大音寺といふ浄土宗の寺があつたからである。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
強くはないが、方角のまらぬ風が折々吹くので、火は人家の立て込んでゐる西南にしみなみの方へひろがつて行く。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)