“にくてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
憎体64.0%
憎態20.0%
憎體8.0%
憎躰4.0%
憎面4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつぞや厄介の貝六かいろくと赤崎才市へ、変な手紙を持って来た小僧は、この小柄なくせに妙にませた憎体にくていなくせに何処どこか可愛らしい小僧だったことを思い出しました。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「ちぇっ、『ミーチェンカてば!』だとよ」と彼は、奧さんの金切聲を憎態にくていに眞似ながら、くってかかった、「それも人なかでよ、いけ圖々しいったらありゃしねえ!」
平次の差出した提灯に照らされたのは、ねんねこ半纒ばんてんを着て耄碌頭巾まうろくづきんを冠り、淺黄の股引をはいた老人姿ですが、顏を見るとまだほんの三十前後。——毛蟲眉の顎の張つた少し憎體にくていな男です。
銭形平次捕物控:126 辻斬 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
悠々として、いはだけた、膝の皿に牛蒡ごぼうひじで、憎躰にくていな頬杖なり。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
玄蕃は飽くまで憎面にくてい睥睨へいげいしている。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)