“にぎりこぶし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
握拳93.0%
拳固2.3%
掴拳2.3%
握掌2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左の手で握拳にぎりこぶしを造つてごらん。すると、指のもとのところで拇指を除いたほかの四本の指は、一つづつ高いところと低いところと出来る。
全く興覚きょうざめてしまって、神経を悩む病人のように、そんなことをぶつぶつ口の先に出しながら拳固にぎりこぶしを振り上げて柳沢をつつもりか、どうするつもりか、自分にも明瞭はっきりとは分らない
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
八蔵、やい八蔵、どうしたどうした、え、八蔵ッ、と力任せに二つ三つ掴拳にぎりこぶしくらわせたるが、死活の法にやかないけん。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
七日なぬか目の朝、ようようのことで抱主かかえぬしから半日のいとまを許され、再び母親を小石川の荒屋あばらやに見舞うと、三日が間、夜も昼も差込み通し、鳩尾みずおちの処へぐッと上げた握掌にぎりこぶしほどのものが
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)