“にえき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
煮切83.3%
沸切16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かろう、翌日あしたにも、と酒のいきおいで云ったものの、用もたたまっていますし、さあ、どうしようか、と受けた杯をよどまして、——四五日経ってからの方が都合はいのだがと、煮切にえきらない。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「へい。」と煮切にえきらない返事へんじをして、すこ退すさつて、猶豫ためらひながら
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「さ、ここへ入れ。」とかたわらに座をたまい、「婦人方の席へおれ一人孤城落日という処じゃ。や、何方どなた沸切にえきらぬ堅い談話はなしはまたの日するとして面白く談話はなそうではないか。なあ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)