“どぶいた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
溝板95.9%
泥溝板4.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土筆屋つくしやの明りを後に旅立ってしまった。と一緒に万吉も、裏から草履ぞうりを突ッかけて、溝板どぶいたの多い横丁を鼠走ねずみばしりに駈け抜けている。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
子供達は、お涌も時にまじつて、その土蔵の外の溝板どぶいたに忍び寄り、にわかに足音を踏み立てて「ひとりぼつち——土蔵の皆三」と声をそろへてわめく。
蝙蝠 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
股引ももひきだの寝衣だのおしめだの下帯だのが干してあり、その下ではちょうど雑魚でも群れているように、襤褸ぼろを着た子供たちが泥溝板どぶいたを踏鳴らしながら、喚いたり泣き叫んだり、ののしり合ったり
恋の伝七郎 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「ええそう、あら、ここの裏よ、泥溝板どぶいたに気をつけて下さいな」