“どびさし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
土庇85.7%
土廂14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「蒸し蒸しするわねえ。」と君江はいざりながら手をのばして障子を明けると、土庇どびさしの外の小庭に燈籠とうろうが見えた。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
土庇どびさしを打つ雨だれが、折りからの月を受けて銀に光っているのが、屋内おくないにあっても感じられる。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
鞍馬と御影の飛石とびいし敷松葉しきまつばから霜除けの飾縄かざりなわ打水うちみずを致し洗い上げてあります、土廂どびさしが深くなっている六畳の茶の間が有りまして、其処そこに杢左衞門が坐って居りまして
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
誠に感心な事だと、年はまだ二十一歳でございますが、心ある娘で、多助の後影うしろかげをしみ/″\眺め、見惚みとれて居りますと、広間のわき土廂どびさしを深く取った六畳の小室こまがございます。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)