“どうぶる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
胴顫50.0%
胴震26.9%
胴慄15.4%
胴戦3.8%
道振3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思わず寒さに胴顫どうぶるいすると同時に長吉は咽喉のどの奥から、今までは記憶しているとも心付かずにいた浄瑠璃じょうるり一節いっせつがわれ知らずに流れ出るのに驚いた。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
『さては竜神りゅうじんの御出ましか。』と、嬉しいともつかず、恐しいともつかず、ただぶるぶる胴震どうぶるいをしながら、川魚の荷をそこへ置くなり、ぬき足にそっと忍び寄ると、采女柳につかまって
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ある一定の調子の響きを聞き当てたとき、子供はぷるぷると胴慄どうぶるいした。子供は煎餅を持った手を控えて、しばらく考え込む。うっすら眼に涙を溜めている。
(新字新仮名) / 岡本かの子(著)
風はそよとも吹かぬが、しみるような寒気さむさが足の爪先つまさきから全身を凍らするようで、覚えず胴戦どうぶるいが出るほどだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
室町初期の記録にはもう道振どうぶるいなどという当て字が普通となり、従ってその語義が不明に帰している。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)