“とりなわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捕縄80.0%
捕繩12.0%
三尋半4.0%
取繩4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは十手（じって）捕縄（とりなわ）の功徳（くどく）でした。どんな物騒な野郎も、お上の御用を勤めているとわかってる八五郎を誘う気遣いはありません。
銭形平次捕物控：349 笛吹兵二郎 (新字新仮名) ／ 野村胡堂(著)
ひらりと横ッ飛びに逃げ退（の）いた釘勘は、所詮（しょせん）、手元に近づき難いものと見て、十手を口に預けるが早いか、前の捕繩（とりなわ）を輪に手繰（たぐ）って、その分銅の先を、鶺鴒（せきれい）の尾のように微かに振りながら
江戸三国志 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
「顫えるこたあねえや。なあ、松。」藤吉は柔かに、「お前、手先の分際で三尋半（とりなわ）を持ってるってえ噂だが、ほんとか。」
釘抜藤吉捕物覚書：03 三つの足跡 (新字新仮名) ／ 林不忘(著)
見ればいつのまにか、かれと日本左衛門の腕首の間には、タランと一本の取繩（とりなわ）がつながれていて、釘勘は右の片腕を糸巻にしながら徐々（じょじょ）とその弛（たる）みを張りつめて行く気構え。
江戸三国志 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)