“とぜん”の漢字の書き方と例文
語句割合
徒然100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
徒然とぜんさに院は入道の宮の御殿へおいでになった。若宮も人に抱かれて従っておいでになって、こちらの若宮といっしょに走りまわってお遊びになるのであった。
源氏物語:42 まぼろし (新字新仮名) / 紫式部(著)
伊「そんな怖い顔をしなくってもいじゃアないか、私が悪ければこそ斯んなさみしい処に来て、小さくなってるので、あんま徒然とぜんだから発句ほっくでもろうと思ってちょいと筆を取ったのだよ」
春雨霏々ひひ。病牀徒然とぜん。天井を見れば風車かざぐるま五色に輝き、枕辺を見れば瓶中へいちゅうの藤紫にして一尺垂れたり。ガラス戸の外を見れば満庭の新緑雨に濡れて、山吹は黄ようやく少く、牡丹は薄紅うすくれないの一輪先づ開きたり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)