-
トップ
>
-
でしだい
押へ少し
辛抱して居らるゝと
屹度出世も出來まする其御邸と申のは至つて
風儀も
能との事
傍輩衆も大勢有て御
奇麗好の方々ゆゑ毎日朝から
化粧が御奉公安心なる物なりと口から
出次第喋舌立るを
何申
了簡なるや早く云て
聞せと云へば平左衞門はせゝら笑ひ
然とては御氣の小い事なり
何是式の事御心
勞に及ぶべきや先其時の事は
臨機應變と申事あり今
爰にて申事は更に役に
立申さず其
相手の樣子先の
出次第にて
何變ずるも量り難し此所にて申事は